【写真】6月1日リニューアルオープン予定の伊勢崎市文化会館の内部

小美術展開催もできる2展示室を新設
大規模改修の伊勢崎市文化会館 2020/04/03

 2018年10月から大規模耐震改修を進めていた伊勢崎市文化会館(昭和町)は、新型コロナウィルス感染の影響で4月17日リニューアルオープン予定を6月1日に延期した。改修により3階に小美術展などが開催できる展示室2室を整備。これまで限定利用だった2階の特別会議室も新たに一般利用できることになった。当初4月4日・5日に予定していた一般見学会も5月に延期している。

 改修は耐震補強に加え、壁などの内装や各種設備機器を更新した。多目的トイレ、小ホール入り口へのスロープ【写真右下】を整備。玄関ホール【写真左上 ガラス越しに耐震の鉄骨筋交】はシャンデリアを取り外して軽量化。併せて天井を補強した。玄関開口部上部のガラスには、伊勢崎出身で「刀刻」で知られる切り絵作家の伊藤正義さんのデザインを拡大したフィルムを張った。大ホールロビーの一部柱間は耐震壁に利用している。

 新たな貸し出しを始めるのが、室内にピクチャーレールを取り付けた3階の第4展示室(約59平方メートル)【写真右上】と第5展示室(約69平方メートル)。当初は結婚式場の写真撮影室などの附属スペースで、その後は倉庫だった部屋を改修した。展示室の新設で今後は、玄関ホールのロビー展示を取りやめる。2階の特別会議室【写真左下】は改修前、施設管理や関連団体の役員会議などに利用していた。今後は未利用時に一般開放する。

 伊勢崎市文化会館は、市の文化行政を担う中心施設として1981年に開館した。大ホール(1530席)、小ホール(550席)の他、大中小会議室、練習室、和室も備えている。展示室の新たな開設は、「伊勢崎市に市民ギャラリーの建設を求める会」(小倉進代表)などの要望にも応えた。2017年2月発足の同会は、署名活動を通じて美術館建設を求めいる。
各施設の利用貸し出しは1年前から受け付けている。問い合わせは同開館(電話0270-23-6070)へ。(2020年4月3日)