【写真】「いせさきまつり」の屋台で賑わう本町通り(2018年撮影)

コロナ禍で山車・屋台、みこし参加団体が半減
3年ぶりの復活で秋開催となった「いせさきまつり」(22年9月20日)

 コロナ禍で2年間中止を余儀なくされた「いせさきまつり」が24日・25日、本町通りを主会場に3年ぶりに再開する。例年の8月上旬の夏の風物詩が、秋の行事として復活する。ただコロナ禍による感染対策もあり、山車・屋台とみこしの参加がほぼ半減。恒例の本町通りにびっしりと並んだ、東西29台(2019年)の山車・屋台の勇壮な太鼓や鐘のたたき合いは、密を避けてフリー出場の流しとなるなど寂しくなる。

 山車・屋台の今年の参加団体は、お膝元の北地区が大手町3・4区と寿町、南地区の三光町、茂呂地区の茂呂町一丁目と南北千木町、豊受地区が馬見塚三ツ橋町と馬見塚中町の8団体。一方、2019年に参加していた山王町、三和町堤、鹿島町中下、波志江町一丁目稲間組、同宮貝戸、同鍛冶原、同二丁目中屋敷、鹿島町植木、曲輪町三、三和町曙、本関町、上植木本町、太田町、豊城町、美茂呂町、本町一、新栄町、茂呂南町、緑町の各区は不参加となる。

 みこしの参加団体は本町二区、伊勢崎商工会議所青年部、江戸神輿木遣睦伊勢崎辰己會、豊名會、伊勢崎神社神輿奉賛会粋連、大雷神社神輿奉賛会雷連、上州神輿一粋會、神輿愛好會宝翔會の8団体。2019年は地元の本町一区A・Bなどのほか、群馬銀行をはじめとする金融機関など17団体が参加していた。子どもみこしについて市は、子供の高い感染率、ワクチン接種率の低さから中止を決めた。

 市は山車・屋台、みこし実施にあたり、事前の参加名簿提出、ワクチン接種かPCR検査による陰性証明の可能な範囲での確認、参加者のマスクかフェイスシールドの着用を条件とした。密や激しい呼気を避け、掛声と飲酒を控えることの徹底も求めていた。このため参加を控える団体が続出。本町一区の浅田清介区長は「条件が厳しすぎることもあり、皆と相談して参加を見合わせることにした」と不参加理由を説明する。

 8月上旬開催が9月下旬となったのは、2020年が夏の東京五輪開催と重なったため。コロナ中止後の今年の再開に引き継がれた形だが「子供たちの猛暑対策」(市文化観光課)も大きいという。浅田本町一区長は「高齢化でみこしの担ぎ手がいないので夏休みの上武大生に手伝ってもらっていた。子供たちも夏休みだから練習が出来た」と窮状を訴える。市文化観光課は「”Withコロナ”の中で、関係者や市民の皆様のご意見を聞きながら、実施していきたい」と話している。

 本町通りを会場に山車・屋台とみこしのフリー出場は、24日が午後4時から5時、同6時から8時まで。25日が同6時から8時まで練り歩く。さらにみこしは当日、午後2時から4時も巡行する。まつりのハイライト、担ぎ手が次々と代わる百人みこしは、午後4時から6時まで熱演を披露する。その他両日は、ステージイベント、大綱引き、民謡流しなど、多彩なイベントを開催する。(2022年9月20日)