「お母さん、僕は絶対にあの人のようになるよ」。そう告げたのは、小学1年の誕生日祝いで、チェコプラハ管弦楽団を指揮した武藤英明氏を目の前にした時だ。ひょんなきっかけから数ヵ月後、当時チェコ在住の氏からエアメールをもらい、交流を始めている。
幼児の頃からピアノに触れていたのは、教室を開いている母の影響。漫画や絵本がわりに手に取っていたのは、クラシックのCDだった。1歳の頃は、しゃべるより先に鍵盤に手を置いていた。周囲からは早期の専門的な教育を促されたという。
「オーケストラが見違える自然な棒の振り方、グィッ〜と引っ張る力がとにかくすごい」。そう驚嘆したのは、広島交響楽団音楽総監督で、京都市立芸術大学音楽学部教授の下野竜也氏が、群馬交響楽団を客演指揮した小学3年生の時だ。当時は上野学園大学教授だった縁もあり、学園への中学・高校進学に繋がった。
東京芸大の指揮科の学年定員は2人で、今年その難関を現役で突破。東京・上野通学は、中高を含めると通算7年に及ぶ。中高時代は早朝や授業終了後のレッスンと超過密日程をこなした。通学電車の車中、作曲では譜面を取り出し、頭の中で音を並べた。
指揮、ピアノ、作曲の3刀流を難なくこなすが、作曲はどちらかといえば「趣味の延長」と顔をほころばせる。作品は既に100曲近い。詩人の中原中也や高村光太郎などの詩に曲をつけたり、赤城山をテーマにした楽曲もある。
留学を視野に入れる中で熱望しているのがフランスだ。近代フランスの印象派と新古典主義に心惹かれるという。カワイ前橋ショップで11月3日開催のピアノコンサート。プログラムは、ショパンやラヴェル、ドビュッシー、メシアンなど、フランスに関わる作曲家にこだわった。
逸材として真価を問われる第一歩のステージが、12月25日の東京・杉並公会堂。現代音楽作曲家の権代敦彦氏作曲「Saewol-海から」の日本初演に指揮を執る。大学では学年有志でオーケストラ「ミレニアムシンフォニー」を組織。9月の芸祭に続いて来年2月22日、初の外部演奏会(有料)を開く。(2018年12月16日)
幼児の頃からピアノに触れていたのは、教室を開いている母の影響。漫画や絵本がわりに手に取っていたのは、クラシックのCDだった。1歳の頃は、しゃべるより先に鍵盤に手を置いていた。周囲からは早期の専門的な教育を促されたという。
「オーケストラが見違える自然な棒の振り方、グィッ〜と引っ張る力がとにかくすごい」。そう驚嘆したのは、広島交響楽団音楽総監督で、京都市立芸術大学音楽学部教授の下野竜也氏が、群馬交響楽団を客演指揮した小学3年生の時だ。当時は上野学園大学教授だった縁もあり、学園への中学・高校進学に繋がった。
東京芸大の指揮科の学年定員は2人で、今年その難関を現役で突破。東京・上野通学は、中高を含めると通算7年に及ぶ。中高時代は早朝や授業終了後のレッスンと超過密日程をこなした。通学電車の車中、作曲では譜面を取り出し、頭の中で音を並べた。
指揮、ピアノ、作曲の3刀流を難なくこなすが、作曲はどちらかといえば「趣味の延長」と顔をほころばせる。作品は既に100曲近い。詩人の中原中也や高村光太郎などの詩に曲をつけたり、赤城山をテーマにした楽曲もある。
留学を視野に入れる中で熱望しているのがフランスだ。近代フランスの印象派と新古典主義に心惹かれるという。カワイ前橋ショップで11月3日開催のピアノコンサート。プログラムは、ショパンやラヴェル、ドビュッシー、メシアンなど、フランスに関わる作曲家にこだわった。
逸材として真価を問われる第一歩のステージが、12月25日の東京・杉並公会堂。現代音楽作曲家の権代敦彦氏作曲「Saewol-海から」の日本初演に指揮を執る。大学では学年有志でオーケストラ「ミレニアムシンフォニー」を組織。9月の芸祭に続いて来年2月22日、初の外部演奏会(有料)を開く。(2018年12月16日)
「僕は絶対にあの人(指揮者)のようになる」小学1年生で宣言
指揮者・ピアニスト・作曲家 東京芸大1年の須田陽さん