【写真】大規模改修工事中の伊勢崎市文化会館

大規模改修後の文化会館に市民ギャラリー
五十嵐清隆 伊勢崎市長に聞く 2019【3】
 
―― 5重点政策のひとつ「教育・スポーツ文化」では、伊勢崎市文化会館が大規模改修中ですね。

五十嵐市長 利用開始は来年4月となる。耐震化に伴う改修工事により1年半近く閉館することで、市民の皆さまには大変ご不便をおかけしている。建物は築35年を迎えるが、改修後も35年間は大きな震災にも耐えられる造りにして「安全・安心」に最大限配慮する一方、市民の要望による市民ギャラリーを開設する。もともと結婚式場として計画され、その後倉庫として利用していた3階の150平方メートルのスペースを活用する。

―― 美術関係団体などからは単独の美術館建設の要望もあります。

五十嵐市長 市所蔵の作品もあり、また市内には絵画、書、写真など熱心に活動している団体も多いので、将来的にはそうした要望に応えていかなければいけないと考えている。ただ限られた財政の中では、取り組むべき優先順位も自ずと絞られてくる。経済基盤を着実に整え、地域経済の好循環を促すことで市の財政力をより高めていきたい。

―― 地元選出の井野俊郎衆議院議員が、県内にサッカースタジアムの建設を呼びかけています。五十嵐市長もかつて、前橋市と伊勢崎市にまたがる多田山工業団地内に同様の誘致を検討していたことがありましたが。

五十嵐市長 もし造るとなれば市営と言うわけにはいかない。県営を誘致することになるが、群馬県も高崎競馬場跡地のコンベンション施設建設などで、今はそのような機運はない。ただ、現在の前橋市内のサッカー場が、いつまでも陸上競技場と併設というわけにもいかず、いずれ専用スタジアムが必要になる時がくるはず。その際に建設地を伊勢崎に指定してもらえれば、提案できる適地は市内に十分あると思っている。

―― 国は昨年12月、人口の東京一極集中を是正し、地域経済や住民生活を支える「中枢中核都市」82市を選び、伊勢崎市も仲間入りしました。

五十嵐市長 伊勢崎市が人口の減らない発展の可能性があることを、国も認めてくれたという事だと思う。東京圏の人が伊勢崎に移り住んでもらえる職場確保や住宅環境の整備も推進したい。宮郷工業団地周辺の田中町では、既存道路改良などで転入者の受け皿にもなる住宅地の整備を始めている。平成27年度に「伊勢崎市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定した。戦略に基づき、ここで生まれ育った子供たちが、例え一時まちを離れても再びこの地に戻り、次の世代を育てていくという好循環を築くことで、いつまでも人口が減らない、元気な都市を目指したい。(2020年2月17日)


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【写真】残り1区画となった宮郷工業団地

「シンボルロード最優先に」駅南第一土地区画整理
五十嵐清隆 伊勢崎市長に聞く 2019【2】

 
―― 「人口の減らない元気なまち」を掲げている伊勢崎市。安定的な生活基盤を築くために、雇用確保が求められているなか、約60ヘクタールの伊勢崎宮郷工業団地(田中町他)分譲が好調ですが、新たな工業団地造成が急務となっています。事業化を進めている2ヵ所の新工業団地計画について今後の見通しは。

五十嵐市長 宮郷工業団地はアクセスの他、利便性が非常に好評を得ており、未分譲は残り1区画(6・6ヘクタール)まできている。これに続く新産業団地として、伊勢崎南部工業団地周辺区域、境北部工業団地周辺区域を候補地として計画している。南部工業団地周辺は今ある工業団地の周辺で、ひとつにまとまってというより、周辺に分散する可能性もある。これまで国や群馬県企業局と事業化に向けた協議を進めており、これに基づいて今後、地権者の意向調査や土地調査などを始める。5、6年後に分譲開始にもっていければと考えている。

―― 区画整理事業による伊勢崎駅周辺再開発では、南北の駅前広場や駅南口の公園「大手町パティオ」が整備されました。事業もいよいよ佳境に入っています。


五十嵐市長 今後の整備では伊勢崎駅の南に接する第一土地区画整理事業の幹線道路・駅南口線を最優先に取り組んでいきたい。これはベイシアさんから織物会館に抜ける、いわゆるシンボルロードと呼んでいる幅広道路。現状の狭い道では朝夕、高校生の自転車通学に危険が及んでいることもあり、とにかく整備を急ぎたい。とはいえ国の補助が年々削減され、財源確保が非常に厳しい。計画の見直しによる変更で、事業費は3分の2、工期も短縮することで事業継続が可能になっている。

―― 第一土地区画整理地内にあり、中心市街地の活性化という面からも、鹿島町に移転した福島病院跡地の活用に市民の関心が高まっています。

五十嵐市長 区画整理地内の福島病院跡地は、区画整理事業の換地用地として確保していたもので、来年度にはその換地計画が固まる。その時点で、そこに移転したいという地権者がいなければ、換地以外の新たな活用方法を検討することになる。(2019年2月13日)
                           
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【写真】5重点政策を語る五十嵐清隆伊勢崎市長

「児童福祉を最優先」も5重点政策バランスよく
五十嵐清隆 伊勢崎市長に聞く 2019【1】

 
将来人口見通しとその実現性を盛り込んだ「市まち・ひと・しごと総合戦略」で、「人口の減らない元気なまち」を標榜している伊勢崎市。「安全・安心」「教育・スポーツ文化」「行財政改革」「地域経済」「福祉・医療」の均衡のとれた5重点政策の着実な取り組みが続く。市人口は3年前より1827人増の21万3639人(1月1日現在)。これまでの歩みと今後の取り組みについて五十嵐清隆市長に聞いた。

―― 5重点政策のなかでも力を注ぎ、取り組んでいるのは。

五十嵐市長 今は「福祉・医療」で、とりわけ児童福祉を最優先に、子育てしやすい環境を整えている。全小中学校の教室へのエアコン設置は平成23年度から2ヵ年。和式トイレの洋式化は、平成26年度から4ヵ年かかった。エアコン設置は国に補助金申請したが、まだ取り組みが早すぎたのか自主財源で賄った。2年目は何とか補助金が認められた。

―― 教室のエアコン設置やトイレの洋式化を、他の自治体に先駆けて取り組んだ、そのきっかけは

五十嵐市長 平成22年の猛暑の7月初めに宮郷第二小学校を訪れた時、新旧校舎の教室で、快適な冷房教室と37度を超える中、扇風機だけの教室を目の当たりにした。低学年・高学年に関わらず授業の関係でいずれかの振り分けられるのを知り「これは何とかしなければ」と痛切に感じた。トイレの洋式化は、児童の「トイレが使えない」「体調を壊した」など、家庭ではほとんど見られない学校の和式トイレ利用の悩みを保護者から聞いたためだ。当初は3カ年で、と取り組んだが、1校あたり1億円近い費用がかかるため、結局4年かかってしまった。

             5歳児検診 新年度から市内全63園に

―― 福祉・医療関連で、その他にどのような取り組みを。

五十嵐市長 街中に設置を求められていた障害者の交流拠点となる専用の障害者センターを平成29年4月、西田町に開設した。保護者の皆様のさまざまな意見も取り入れ、調理実習などもできる厨房も整備している。既存施設を取得、改修したので、土地の取得から施設を開設するまでの期間を短縮するとともに費用も抑えることが出来た。赤堀南小・宮郷小学校区には昨年度、放課後児童クラブを開設している。5歳児健康診査では一昨年度4園、昨年度10園のモデル事業を新年度には全63園に広げる。楽しく快適な学校生活や子育て環境の充実など、例え一時、伊勢崎を離れても故郷を想い起こし、いつの日かこの地に戻ってきたいと思える地域、人口の減らない街づくりをしていきたい。(2019年2月7日)
                         

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